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「コンビニ人間」ブックレビュー【狂気性にぞくぞくします】

 


今回ご紹介する「コンビニ人間」は、音声読書サービスAudibleでも聴くことができます。

ナレーターはお笑い芸人の大久保佳代子さんがやられてます。

 

Audibleについて、僕が使ってみた感想の詳細はAudibleの評判と使ってみた感想【無料体験も】にまとめました。

30日間の無料体験もあるので、この機会に「本を耳で聴く」体験をぜひどうぞ。


 

著者紹介

著者名:村田沙耶香

経歴:1979年千葉県生まれの小説家。玉川大学文学部芸術学科芸術文化コース卒業。「コンビニ人間」で第155回芥川賞を受賞。また、新人文学賞優秀作を受賞や、三島由紀夫賞受賞の経歴がある。

記事の流れ

  • 主人公、古倉恵子の狂気性
  • コンビニに支配された体
  • まとめ:コンビニ人間 ぞくぞくします

主人公、古倉恵子の狂気性

幼稚園のとき、恵子は公園で小鳥が死んでいるのを見て素早く手に乗せ、ベンチで雑談している母親のところへ持っていった。

母親が「どこから飛んできたんだろう...かわいそうだね。お墓作ってあげようか」

とあわれんでいると恵子は

「お父さん、焼き鳥好きだから、今日はこれを焼いて食べよう」

と言い、うちに持って帰ったら喜んでくれるはずと思っている。

当然、恵子は母親に怒られた。

 

また、小学校に入ったばかりの頃、体育の時間に男子が取っ組み合いのケンカをしていた。

「誰か先生呼んできて!」

悲鳴があがり、恵子は「止めなくては」と思う。

そばにあった用具入れの中に入っているスコップでケンカしている男子のところへ走っていき、その頭を殴った。

先生が駆けつけてきて、恵子に説明を求める。

恵子にはわからなかった。

なぜ止めようとしたのに自分が怒られなければいけないのか。

 

恵子は「自分は何かを修正しなければならない」と思い、小学校から大学までプライベートな会話はほとんどしなかった。

 

コンビニに支配された体

恵子は大学1年のときオープニングスタッフを募集しているコンビニの張り紙を見て興味を持ち、採用され働き始めた。

気づいたらもう18年も、恵子はコンビニバイトをしていた。

18年もバイトをしているから、コンビニのマニュアルは恵子の体に染み付いていた。

恵子はコンビニバイトを辞めたあと、派遣の面接に行った。成長した証だ。

少し時間が空いたので、近くのコンビニへ行くと懐かしのチャイムの音が聞こえた。

そのとき、恵子の体にコンビニの声が流れ込んできた。

今日は火曜日で新商品の日であること、正しい陳列の仕方、気温に合わせた補充方法を思い出して勝手に店内のしごとを始めてしまう。

恵子はすぐに店の外に連れて行かれ、こう言う。

「気が付いたんです。私は人間である以上にコンビニ店員なんです。人間としていびつでも、たとえ食べて行けなくてのたれ死んでも、そのことから逃れられないんです。私の細胞が、コンビニのために存在しているんです」

コンビニ人間 ぞくそくします

主人公である古倉恵子の狂気じみた言動に、終始ぞくぞくしました。

ネットでは「気持ち悪い」「怖い」と言われています。

 

ここまで人を引き込むことができるのは、さすが芥川賞を受賞した小説だなと思いました。

170ページほどで非常に読みやすいので、ぜひ読んでみてください。


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